わたしたちは何者であるのか

昨年2015年8月15日、宇宙から全人類に向けて「地球談話」というメッセージが贈られました。それから約1年が経った7月16日、第10回大人サミットの中で、この「地球談話」は参加者の皆さんにシェアされました。「地球談話」を受けて、いさどんからは次のメッセージが語られました。

■    ■    ■

 
「地球談話」を読み解いていくと、問題事はすべて解決されます。しかし、そのためには絶対に必要なことがあります。それはまず、わたしたちが何者であるかを知ることです。地球上には280万種の生命が存在しています。そして、その一つ一つを数えたら無限にあります。その中で、わたしたち人間は、地球上で最も優れた、そして最も影響力のある生命です。

人類は今、宇宙空間に出て生命の痕跡を探しています。そこで得られる生命の存在は、痕跡です。しかし、わたしたちは地球上でいとも簡単に生命に接することができます。つまり、わたしたちは生命の海の中にいるようものなのです。

その中でどれひとつ、無駄な生命はありません。わたしたち人間を含めた生命はすべて、生命ネットワークで連動し、地球という生命を共に形成しているのです。そこでは極めて複雑かつ精妙な関係によって、この生命ネットワークが運営されています。

もし、わたしたちが実際の宇宙の姿を観ることができたとしたら、それがどれほど広大かつ複雑で精妙なのかに驚くことでしょう。それは、わたしたちが地球上で形成している生命ネットワークと同じように複雑なのです。その中に、わたしたち一人ひとりが存在しています。

さらに、わたしたち一人ひとりの中に60兆の細胞が存在しています。その細胞一つ一つには、体全体を形成する情報がすべてインプットされているのです。人類はその構造を解明したがために、クローンという技術にまで到達しました。しかしそれは、単に物理的な貢献を人類にもたらすためではありません。それは、わたしたち一人ひとりがひとつの小宇宙であることを示しているのです。そして、わたしたち一つ一つの小宇宙は、さらに他の小宇宙とネットワークし、地球という宇宙を創っているのです。

皆さん、そのようなことを意識しながら日々を生きていますか?
そのようなことを大切にしながら、毎日を生きている人はいますか?

皆さんが意識する意識しないにかかわらず、わたしたちはそうした仕組みの中に生きているのです。

わたしたちは呼吸します。それは、わたしたちの体と空気の循環です。地球上に大気はひとつしかありません。わたしたちは食べ物を食べます。植物は大地から芽生えてきます。その大地はひとつです。大地は大きな地と書きます。それは大地球のことです。大地に生命が芽生えるということは、太陽の光が大地に当たり熱を与え、生命の種が芽生え育ちます。その過程の中で、植物は光合成という自らの体と空気を循環させる作業をします。これは太陽の力です。ですから、ある意味わたしたちは光だと言えます。それはわたしたちと太陽がひとつだということです。そして、わたしたちは生命として体の中に70%の水分を持っています。わたしたちに水分を与えてくれるのは雨です。雨は川をつくり、田畑を潤し、海に流れます。この仕組みを司っているのも、太陽です。ですから、わたしたちは太陽です。

わたしたちが生きていると、いろいろな出来事に出会います。これを人生の風と言います。人生の風と同じように、わたしたちは地球上で風を受けます。風は生命にとってどのような役割をするのでしょうか。わたしたち生命は、必ず終わりを迎えます。ですから、次の世代につなげていくために、花を咲かせ、実を結びます。実は、情報を次の世代に伝えるためのDNAです。しっかりと充実した実は体に負荷をかけます。そこで、生命は芽が出てすぐのときから風を受けることによって、自分の体を支える以上の体力を身につけていくのです。ですから、風は不要なもののように見えて、とても重要なものです。それが、わたしたちがたくましく育ち、次の世代にいのちをつなぐ種を残していくための力となるのです。地球上に吹く風は、わたしたちの人生に吹く風と同じです。そして、この風は太陽がもたらしています。ですから、わたしたちの人生は太陽と共にあるのです。

そして、この空間―― 今、わたしたちは日本の富士山麓にいます。地球は自転し公転しています。公転速度は秒速30kmです。皆さんはその風を感じますか?地球上にそれほど速い乗り物はありませんね。この場所は、地球上的には昨日も今日もここにありました。昨日から一日が経ちました。今日、この場所はここにありますね。それは、わたしたちが同じ乗り物に乗って旅をしているからです。実際にはこの乗り物は一日で約260万km移動します。ですから、宇宙的には常に未知の世界に移動しているのです。

わたしたちが地と呼ぶところはどこにありますか?そして、天はどこにありますか?今、わたしたちは日本にいます。天を上にすると、地は下になります。もうじき、リオデジャネイロでオリンピックがありますね。そうすると、ブラジルの人たちの天はどこにありますか?ブラジルの人たちの地はどこにありますか?日本で言う天がブラジルの人たちの言う地になって、ブラジルの人たちの言う天は日本の人たちが言う地になりませんか?

地というのは、地球の中心の方向のことです。そして天は、点でもあるのです。カタカムナ的に言えば同じ音ですから、同じ意味になるのです。天は宇宙のことであり、それは点の集合体です。今、ここにひとつの点があるとします。この点は秒速30kmで移動しています。そうすると、地球の直径は約12000kmですから、地球の端から端まで6分40秒で移動します。今こうやってわたしたちが話している間に、この点は地球何個分も移動してしまうのです。

ひとつの太陽のもとに、ひとつの大地のもとに、ひとつの水のもとに、ひとつの空気(空間)のもとに、ひとつの風のもとに、わたしたちは地水火風空という5原則のもとに生きているのです。そして、ひとつの乗り物(地球)に乗り、旅(宇宙旅行)をしています。その中で太陽の光が基軸となり、わたしたち生命は調和し、共存しています。

わたしたちのすべてのもとは、ひとつです。そこに立ち返って、わたしたち一人ひとりを捉えれば、地球上に平和は自ずと訪れます。

先日、イギリスのEU離脱の国民投票が行われ、日本では参議院選挙が行われました。今、人々の多くは、ひとつの枠の中で争い、自らが共鳴するところを正しいとしています。これが自我であり、エゴです。その構造から外れている人はほとんどいません。そして、自らが正しいと思う心が、この世界を創っているのです。

わたしたち人間には、他の生命とは違う能力があります。それは自分というものを特定することができる能力です。そして、自らの尺度から世界を図ることができるのです。それはすばらしい能力ですが、そのときに重要なことは、自らの尺度の位置はひとつであるということです。そして、この世界には無限の尺度があるということです。この世界はその尺度のネットワークなのです。しかし、自らの尺度だけが正しいとしたときに、すべての問題事の発生源になるのです。

今の世の中を見てください。争いという現象の背後にはどちらの側にも正しさがあります。それは正しさと正しさの争いなのです。ある意味、正しさは優れていることを表します。その優れているものたちが創っているのが、今のこの争いの世界なのです。

時代は21世紀に入り、これから3000年に向かってわたしたちはどこへ進んでいけばいいのでしょうか。自らの尺度をもってこの世界を観ることは、わたしたち人間に与えられた能力ですから、誰ひとりこの仕組みから外れることはできません。しかし、自分自身の尺度は、数ある尺度の中のたったひとつなのです。そこで、自らの尺度を超えてこの世界を観ることができるかどうかが今、わたしたち一人ひとりに問われています。

「悟り」とは、「差を取る」ことです。その反対は、「差がある」ということです。差があるということは、自分と他の存在が違うということです。そこで差を取るためには、互いの共通点を見出せばいいのです。それは、わたしたちは皆人間であり、生命であり、ひとつの太陽・大地・水・空気・風のもとに地球というひとつの生命を形成しているということです。

そのときに、自分自身は個性として存在します。自分という存在が大きな器の中のひとつであることに気付いたら、わたしたちは他のすべての存在と共にこの世界を創っていることが観えてきます。

そのときに、地球上に平和は自ずと訪れます。平和は創るものではありません。求めようとするものでもありません。わたしたちは何者であるのか。そしてわたしたちは何を観ているのか。その実体がわかれば、この世界の問題事はすべて解決されます。そのときに、この世界はたちどころに平和な世界です。それは、わたしたちが生命であることを思い出せばよいのです。

わたしたちは生命であり、地球人であり、宇宙の中に存在します。そして、永遠と紡がれてきたいのちのネットワークの中で今、ここにたどり着いているのです。わたしたちにはすでにすべての情報が内在しているのですから、わたしたちの中にある物理的・霊的なDNAを呼び覚ませば、わたしたちが何者であるかをたちどころに思い出すことができるのです。新しい知識は自分の中に取り入れるときに拒絶反応が起きることもあります。しかしこれは、皆さんの中にある眠っていたもの、もしくは忘れていたものを思い出すだけです。ですから、これを「目覚める」というのです。これに拒絶反応はまったく発生しません。それは、本当の自分(真我)に還るということです。

 

 


One thought on “わたしたちは何者であるのか”

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です