昨日の大人会議での
みずほちゃんの報告を受けて、
今日はいさどんと
ケアスタート1ヶ月後面談の時間が持たれました。
今回はその時の様子を
皆さんともシェアしたいと思います。
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いさどん:
まず、みずほちゃんから
質問があればどうぞ。
みずほちゃん:
昨日から気合いを入れて、
今日も元気に過ごせました。
私がここでケアを受けようと思った動機は、
躁鬱だとか自分の人格が
沢山あるような気がしたり、
もともと自分の中にある
「怖い」という感情を
どうにかしたいということだったんですけれど、
その怖い感情も思いこみだった
ということがわかりました。
いさどんに
「病院に行きたい」と言った時に、
「それは逃げで、駆け引きの心だよ」
と言われて初めて、
それが自分の問題点で
あったことに気づきました。
言われる前までは
それが問題点であるとは
思っていなかったので。
これからは、何を目的に
ここにいたらいいのかというのを聞きたいです。
いさどん:
あなたにはなかなか
わかりにくいだろうと思うのだけれど、
自分が何かを考える時に
強い癖がついています。
例えば、まず最初に怖がって、
引いて、自分の色をつけて人を見る。
時にはわざとちょっと
いじわるしてみようというような、
本来なら不必要な心が働くこともある。
意味もなく怖がるという癖も
あるということ。
怖がることも、
ただ単純に謙虚に怖がるのではなく、
怖がることによって相手を攻撃する。
場合によっては、
怖がっている方が加害者になって、
相手が被害者になることもあるのです。
そういった心の癖があるということを
理解するのが難しい。
知らない間に出てくるようなことだし、
相手が感じて初めて
わかるような微妙なことだから。
普通はそこまで分析出来ないから、
なかなかわからない。
では、これをどう処理したら
いいのかと言ったら、
まずはいかに正直に自分の心を出すか。
自分の心を正直に出せば、
「これはこういうふうに違うんじゃない?」とか、
「これはこういう心から出ているんじゃないの?」と
人から言ってもらえるから、
それを自分の中で
理解していくということが必要です。
「確かに自分の心の根っこのところには、
そういう心があったな」と振り返ることで、
不必要な心が少しずつ取れていきます。
あなたは雰囲気としては、
控え目でおとなしい感じがする人ですが、
心の中ではそうではないところがあって、
そのギャップが人を驚かせる。
だから、なるべく表に出すものと
内にあるものが同じ方が、
人には信頼される。
そうでないと、
「あの人はよくわからない人」
ということになってしまい、
自分にとってマイナスになる。
今後、家族を持ったり、
職場でも色々な人間関係が出来てくる時に、
そういった心の癖は
人間関係を壊すもとになる。
それが最終的には
自分の信用を落とすことにもなりかねないから、
気をつけないといけないことです。
常に正直に
眼の前の人と接していくというのが、
人に好かれ、
人生に良い流れが訪れるコツである。
心が歪んでいれば歪んでいるほど、
流れは複雑になってくるから、
人にも自分にもわかりにくい。
ここでは、「正直、素直、信じる」
という言葉があるように、
正直や素直をモットーに生活しています。
それが一番大切です。
みずほちゃん:
私の中では愚痴を言っているという
感覚はありませんでした。
いさどん:
そうそう、そこなの。
自分が知らないで
やっていることがあるのです。
知らないからこそ、
伝える側も伝えにくい。
知っていれば、
「ああ、そうでしたね」ということなんだけれど、
知らなければ、
「えっ、そんなはずはありません」って
反論するようなことにもなります。
みずほちゃん:
裏表がないか、
自分の心をしっかり
観察していくということですか?
いさどん:
裏表もそうだけれど、
大切なのは、
自分の中で攻撃的な心や
相手を非難する心が出てくれば
自分でわかるはず。
そういった時に、
それが非難なのか、
相手に対して正しく伝えようとしているのかを
吟味する必要がある。
それが非難や悪口になっているようでは、
元も子もない。
人のことを言っているようで、
実は自分の値打ちを落としている。
人と対立するのではなく、
正直にありのままを伝えていくということを
しっかりと身につけることが大切。
わからなかったら、
常に正直でいること。
何となくニュアンスを変える、
変則表現をすることはしない方がいい。
みずほちゃん:
今までは、
「こういうふうに思われたい」と
柔らかい言い回しに変えていました。
いさどん:
そうやって
自分の心の癖に気づいていけば、
正直の出し方がわかってくる。
例えば、正直だからといって、
正直にどんどん怒りをぶつけるのが
いいわけではない。
相手の言葉に対して
ちょっと引っかかりを感じたら、
「そのことに対して
自分はこういうふうに不快に感じるんだけれど」
と怒りではなく、
情報伝達として伝えることも出来るはず。
そういう心の出し方を
身につけることが大切。
今後については、
自分の性格的なものを
見つめる段階だから、
ケアを卒業ということにして、
ここでもう少し
生活体験として滞在してもいいし、
外で働いてもみるのもいい。
これからどう生きていくのか
というのは考えているの?
みずほちゃん:
家に帰ってまずはバイトをして、
ケア滞在費を親に返し、
社会で生活していきたいと思っています。
いさどん:
そうだね。
借金をきれいにしてから
新たな道を探るということでいいと思う。
今後は安定した生活を送る
ということを目標にして、
出来れば自立できるような
しっかりとした職を
見つけられるといいよね。
みずほちゃん:
実は調理師免許を持っているんです。
いさどん:
そういうものを活かしていけばいいよね。
では、とりあえず1ヶ月を
区切りにして卒業ということで、
今後は自分で方針を立てて挑戦してみる。
心構えで大事なのは、
正直に生きていくということ。
駆け引きするような心では、
被害者のつもりで
加害者になっていることもあるし、
自分の立場を悪くすることもあるから
気をつけることですね。
まだ卒業するには
心もとないなと思っていたけれど、
今の感じからすると大丈夫だよ。
大体自分の心の癖を
把握出来てきているから、
後は実践でどれほどやれるか、まずはやってみましょう。
いつも深い感銘を覚えつつ、ブログを拝見しています。
自分の心の癖をつかむ、性格を見つめるというのは大切なことで、難しいことです。そういう面までケアをされていることには脱帽します。