直会「恵みいただきます」より ~ 食べるとは、世界の仕組みが回っていること

先日、木の花ファミリーでは春に苗を植え大きく成長したマコモダケを収穫する「刈り取り神事」が行われました。
その日の夜、収穫したマコモダケをはじめ、新米やレンコン、イチジクなど、旬の恵みを皆でいただく「直会(なおらい)」の場で、ジイジは以下のように語りました。

皆で一緒に恵みをいただく「直会」

 


食べるものをいただく事は、とても意味深いことです。それは、この世界の仕組みがまわっているという事です。
毎年、秋には、こういった感謝祭をするのですが、実は、食べ物をいただくという事は、一年365日、毎日休む事はほとんどありません。具合が悪い時に休むぐらいで、普通に健康に暮らしているときには、毎日食べ物をいただきます。自分の都合で食べたいものをいただいているのではなく、生きていく仕組みの中にあることなのです。

普通は、朝起きていただいて、昼にいただいて、夜にいただく、という事をします。これは、朝昼夜と決まっているわけではなく、朝昼夜が来るからです。それも、この世界の仕組みなのです。太陽と地球と月の関係が、私たちにそのような仕組みを与えてくれているのです。
恵みをいただいて生きていくと言いますが、いただくとは食べ物をいただくというように感じますが、実はその仕組みをいただく事なのです。そして生きていくという事です。
人生を80年として365日をかけると29200回。約3万回弱、一日を繰り返すと、日本人はだいたい、人生にさようならとなるのです。
今回、一年の収穫を「恵みいただきます」という事で感謝する会を持ちましたが、それは宇宙の仕組みや、毎日毎日の星と星の関係や、地球に起きている季節の仕組みなどが、この世界を表現するように出来ていて、人間が代表してそれを表現しているのです。
それを表現するときに、ただ何も知らないでご飯を食べて、おいしかったね、で終わる人もいます。それも実は直会なのですが、もっと大事な直会は、この世界の仕組み、法則を創った神様が、人間に「わたしの代わりに肉の体を持ったあなたが、それを表現しなさい。そして、それができることを、感謝し喜んで表現しなさい。そのようにして、皆で感謝する事、助け合うことをやっていきなさい。」と、託したのです。

他の生き物もみんなそれを表現しています。他の生き物は、法則のままにとても純粋にそれを守っているのですが、感謝するという意識的な表現は出来ないのです。
人間は、そういったことを考え表現し、喜びを表す事が出来ます。
自分が生きているのではなく、この世界の仕組みがまわっているから、このように生かされ、素晴らしい恵みの仕組みを循環させていく事をいただいているのです。つまり、神様と人間の両方の思いが通じ、神様が創ったものを人間が代わりに表現する。これを、「直接会う」と書いて「直会(なおらい)」と言うのです。だから、人間が勝手に食べて、おいしかった、ありがとう、ではないのです。人間はそういった生きることの深い意味まで理解し、食べて感謝、そして日々を生きて感謝、という事ができるのです。
ところが、現代にはそんなことを何も考えず、自分の事しか考えない人間たちが大勢いるわけです。この世界の仕組みに生かされているという心になると、人は「生かされているんだ、いただいているんだ」と謙虚になり、ケンカもしなくなれば、助け合って生きる事を覚えていきます。
世の中が良くなる事は、人間がそのような仕組みを知り、広い心を持って、みんなで助け合っていく事です。宇宙の仕組みを創っている神様は、そのような世界を人間に創ってもらうために、地球にこのような仕組みを創りました。

毎日、生きることは感謝です。食事をいただくことも感謝です。その結果、健康に生きることができたら感謝です。それを続けていって、ああ、いい人生を生きることができた。そしていい人生の結果、みんなにありがとうと言ってさようならしていく。そういった心で生きることは、全てが直会であり、恵みいただきますだと思うのです。
今日の日というのは、そのひとつを特別に意識しているだけで、毎日そういった気持ちで生きていく事が大切なのだと思います。
今日、マコモ刈り神事で、マコモを収穫しましたが、あれは土から出来てきました。そこに、例えば、鳥の糞が入っていたら、鳥の糞が変身してマコモになった。地球上では、色々なものが変身して、不思議なことが起きている。宇宙では起きないすごく不思議なことが起きて、自分たちは生かされているのです。

木の花の食べ物は、とてもおいしいと言われますが、それはここで生きる人たちの、生き方、考え方、心が表現されているのです。これから、そういう事がますます評価されるようになります。
最近は、木の花の作物は人気があるので、みんな大変忙しいですね。マコモだけではなく、レンコンも。最近勢力を伸ばしてきている落花生も忘れてはいけません。そのうち、いちじくも取れだします。
色々思いは巡らせてきましたが、花が咲きだしたかなと思い、本当に感謝です。