あなたはこの世界のために生まれてきています

 ~21世紀の癌の処方箋・「囚」から「閃」へ~

 
僕はこの世界の観察者です。世の中のあり方や人のあり方、自然のあり方を常に観察しています。そうすると、そこにはいろいろな法則があることが観えてきます。ところが、ほとんどの人々は自らの中に湧いてくる欲望や興味を優先させているため、そこに法則があることを気付けていません。ですから、人間が創り出した世界はその法則を無視しているために、地球上に矛盾を発生させることになっています。今、人間社会はその矛盾のピークを迎えています。それはある意味、人間の能力の高さの証明でもあります。しかし、能力が高いからといって、その能力は常に良い方向に表現されるとは限りません。その能力の高さを、戦争のような極限に負をもたらすために使うこともあるからです。

そういった現状の中で、わたしたち人類はとても不健康な日々を送っています。その不健康な現象の一つが病気の蔓延です。今、日本人の死亡原因の一位は癌です。そこで、癌細胞の気持ちを僕は考えてみました。彼らはある意味能力が高く優秀な細胞です。自分たちの適切な範囲を知っており、その環境が整うと爆発的に勢力を拡大します。どこに勢力を拡大するのかというと、他の生命の中に寄生しながら広がっていくのです。ですから、この世界で癌細胞だけが独立して生きることはありません。常に何かに寄生しながら存在しているのです。このような話をすると、地球という器の中にいる今の人間の現状を想像できませんか?

癌細胞は自分たちが活動するエリアをつくり、その枠の中に入っています。人が自らの考え方の中に囚われている状態を、漢字で「囚」と書きます。これは、枠の中に人が入っている状態です。この枠の下の部分を取り去ると、玄関ができて外からの情報が入ってきます。そして、上の部分も取り去ると、上からは天の法則が入ってきます。そうすると、「囚(とらわれ)」が「閃(ひらめき)」になるのです。

囚われの状態とは、頭の中で思考がぐるぐるとまわり、自らの価値観から生まれる考えだけで生きている状態です。それに対して、閃くという状態は上から降りてくる直観と、内から湧き上がる想いの両方によって生まれます。この閃きの状態を「縦」の思考と呼びます。それに対して、囚われの状態を「横」の思考と呼びます。横の思考は、縦の思考に沿うと、健全に働くようになるのです。そして、この縦(Ⅰ)と横(一)の両方を合わせると十(重合)となり、これは地球の構造と同じです。わたしたちの体も同じ構造でできており、太陽系、銀河、さらに宇宙も同じ構造になっているのです。キリスト教の十字架も同じです。カタカムナでは、これを一(ヒ)から十(ト)までの道ということで、それを十(ヒト)と読み、完成された人間の姿を表します。それは、悟りに至ったヒトの姿です。

名称未設定

癌細胞は、自分たちが活動するエリアを見つけると、そこで自分だけの世界をつくります。しかし、人間の胃の中に癌細胞が増殖する環境が整ったとしても、通常、癌細胞は広がりません。なぜなら、人間の体の中には癌細胞を抑える免疫力があるからです。そこで癌細胞は、自分たちの存在するエリアの法則に従い、門を開き、「閃」という状態で役割をするようになったら、正常細胞として働くようになるのです。

しかし、「癌」という漢字を紐解くと、「品」物を「山」のように抱えると「病」気になる、という欲深な性質を示しています。癌細胞は能力が高く、自分たちのエリアをどんどん広げていく細胞ですから、自らが胃の中の役割に徹することよりも、いろいろな役割を持つ細胞を癌細胞に変えてしまうのです。そうして、癌細胞一辺倒の世界をつくり上げていきます。そして、癌が増殖していったエリアの機能は壊れてしまうのです。結局、わたしたちの体の中の重要な機能が停止すると、いずれ全体の生命機能は停止することになります。その結果、癌細胞も共に死滅するのです。癌細胞は本来、その癌細胞が寄生している全体が健全であると、癌細胞も共に存在していけるのですが、それを無視して自分たちだけの世界を広げるために能力を使うと、自分たちも消滅するはめになるのです。

しかし、癌細胞だけが問題なのではありません。本来わたしたちの体は、癌細胞と正常細胞がバランスをとるようになっています。ですから、癌細胞が増殖するということは、必ずわたしたちが自らの体の生態系を乱すような原因を持っており、それが癌細胞の増殖を手助けしているのです。たとえば癌細胞がより増殖するような食べ物を取り、環境をつくっていたり、癌細胞と共鳴するような心の状態を保っていることが挙げられます。癌細胞は品物を山のように抱える欲深な状態に共鳴する細胞です。その考え方は自らに囚われ、まわりに対して門を開かない状態です。そうした状態は、まわりのものたちと調和し、連携しない性質を示しています。

元々、癌細胞は癌細胞として存在していたのではありません。条件が整うと、正常細胞が癌細胞化するのです。このように癌細胞を捉えていくと、地球上の今の人類の姿に観えてきませんか?人間も、元々自然から発生したものであり、生命の循環の中にあったものが自我を得て、ある条件のもとにエゴを優先させていった結果、地球にとって癌細胞化するのです。まさしく、今の人間は地球上の癌細胞として存在しています。そういった意味では、地球に対して負荷をかけ続けている現代社会のリーダーたちは、癌細胞のボス的存在とも言えます。本来、人類は地球生命と共存・共栄する立場にいると捉えると、新しき人類のリーダーたちはその考え方を今までの価値観とは全く逆転させる必要があるのではないでしょうか。

そのような姿勢を人類が取り続けるようであれば、今後も宇宙や地球生態系はそういった行いに対し様々な現象を通して問題という形で、気付きを与えていくことでしょう。それは、「他者とつながりなさい。そして調和しなさい」というメッセージです。さらに、「あなたはこの世界のために生まれてきています。この世界があなたを生み出したのです」と伝えてくれているのです。

昔の人々は、それほど癌にはなりませんでした。しかし、今の人々に癌はとても多いのです。最近の統計によると、日本人の三人に一人は癌で亡くなっており、一生のうちに二人に一人は何らかの癌にかかると言われています。そこからは、今の人々の自らのことを優先して他者のことを思わず、お金や物に執着し抱え込んでいる姿が観えてきます。それはなぜかというと、人と人がつながらず、生きることに不安を感じながら生きているからです。今の人々はお金や物が沢山あることが幸せであり、そのことが社会で成功したことだと錯覚しています。しかしそれは、本来人間があるべき尊い存在としての姿からは逆の姿なのです。

そういったことを癌細胞はわたしたちに教えてくれています。癌細胞は、「あなたの生きる姿勢がまさに癌細胞のような存在なのですよ」と教えてくれているのです。そして、あなたの心が開かれ、調和的になると、癌細胞はその役割を終え、自ずと消えていくのです。

21世紀に入り、人類は多くの面で行き詰まりを迎えています。しかしそれは、この世の中が問題なのではありません。あなたのほんの小さな日常の囚われが大きくなって、連鎖し、地球規模の現状となって、この世界全体を形成しているのです。それと同時に、わたしたち一人ひとりの身近な問題や悩みも、同じ延長としてこの世界は示してくれているのです。ですから、そうしたすべての問題を解決するためには、一人ひとりがそのことに気付き、まずは自らのほんの小さな囚われから解放されていくことが、問題解決の鍵となるのです。皆さん一人ひとりの手の中にその鍵は託されています。

誰一人として、自らが癌細胞のような存在ではありたくないはすです。わたしたちは本来、この世界のために生まれてきたのですから、この世界のために貢献し、誇りを持って人生の終わりを迎えることが真のヒト(十)の生きる目的であり、人としてのあるべき姿なのです。もう一度、あなたも自らと向き合い、人はどのように生きるべきなのかを考えてみてください。

 
まずは、あなたの「囚」を「閃」へ。

 

 


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