10代の新メンバーを迎えて ~「奇跡は、起きるべきです」

木の花ファミリーでは、ファミリーメンバーになる際に「メンバー宣言」という自らの意志表明をファミリー全員の前で行います。先日、二人の10代の若者がメンバー宣言をしました。皆と一緒に畑に行ったり、ご飯を食べたり、日々を共に過ごす中で自然と心が決まっていった二人は、それぞれに自らの思いを語りました。

「自分が持っているものを共有したら、自分の得意分野を積極的に活かせるし、不得意なことは無理してやる必要がない。自分と全体のことを、同じように考える。この暮らしが好きだし、人類にとって大事な暮らしだと思います。」

「本来、能力や心の内、財産など、与えられたものは全て、分かち合うことに価値があるのだと思います。自らの個性を活かすことが、人のためにも、地球のためにも、時代のためにも、宇宙のためにもなると思うと、喜びが湧いてきます。この生き方がこれからの時代にとって最重要の役割を果たすと思うから、自分はその中で役に立ち、同じ志を持つ人々と人生を共にしたいと思いました。」

〈10代の新メンバーたち〉

二人のメンバー宣言を聞いたジジは、以下のように語りました。


現代では、「個性」というものがとても大事にされています。
私たちの国、日本では、民主主義、資本主義というものが、社会の成り立ちの基本になっています。そういった社会では、個性が尊重されない国は貧しい国、遅れた国と捉えられています。それは、自分たちの社会がこうだから、そうではない国の不自由なところを見て、それではダメだと言っている視点です。
確かに、個性が尊重されず、一人ひとりの特徴が充分に活かされない社会は貧しい社会と言えるでしょう。では、個性が尊重されて自分のやりたいことを何でも好きなようにやれる民主主義や資本主義の社会が、本当に良い社会でしょうか。日本やアメリカは民主主義、資本主義の社会ですが、これは今、最も地球を汚染してたくさんの問題をつくっている国になっています。なぜそのようなことが言えるのかというと、それは地球規模でトータルしてこの星を観ているからです。それは、宇宙の中にどのような形で地球が存在し、それがどのような物語を刻んできたのかということを振り返ると、自ずと観えてくるものです。

今、若者たちがメンバー宣言の中で、「この生き方がとても大事だから、これを生きます」と語っていました。現代の社会では、そこに参加することで自分が得をするから、という理由で物事を判断する人が多くいます。現代社会は情報に溢れ、何が自分にとって得かということをたくさん知ることができるのです。そういった誘惑の中で、人々は助け合わないようになっていきました。これは資本主義ではないところでも同じです。皆が自分のことを優先し、自分の得になることや願いを達成することが良いことになっているのです。
しかし、本来私たちには、その前に自覚しなければならないことがあります。それは、自分はどのような考えを持っていて、その自分が生きることでこの地球世界、もしくは人間社会にどのような影響を与えるのかということを観て、全体に貢献しないような考え方を自分がしているとしたら、それをやめなければならないということです。誰もが個性的で思い通りに生きて良い社会の中でも、全体の害になるようなことを一人ひとりが自らの意志でやめることは、みんなで力を合わせてより良い世界をつくっていくために、絶対に必要なことです。そこに気付かない人間は、人間社会においても地球生命世界においても、皆が連携して共存する場で、存在する資格が本当はないのです。それどころか、そういった姿勢は、一番身近で一番大切と思っている自分自身の価値すら落としているのです。

個性があるということは良いですね。個性とは他の人にはないその人独自のものであるとしたら、他の人にはできないことで、自分は他者に貢献することができます。そして自分ができないことは、他の人が自分のために補ってくれるのです。そうしたら、自分は他の人にありがとうと言い、他の人も自分にありがとうと言う世界ができます。
これは人間だけでなく、動物や植物もそうですし、一番は地水火風空という自然の要素です。太陽が照ることも雨が降ることも、空気があって風が吹くことも、大地が命を育むことも、皆他のものには代わることのできない役割をして、他を支えています。その中で、私たちは生きていくスペースを与えられ、たくさんのものに支えられて存在しているのです。何より、時というものによって命を表現することを与えられています。このように、個人の力をはるかに超える無限なるものが、自分を存在させてくれているのです。

そのようにして自らが成立していることを考えると、21世紀も4分の1を過ぎ、あと4分の3で22世紀になろうとしているこの時代に、他の生命に迷惑をかけながら生きているような生き物でいてはいけません。特に人間は、地球という体を蝕むガン細胞のような存在になっています。つまり、他の生き物から歓迎されないものになっているのです。
人間がそのような状態であることに対し、地球は困ったなというメッセージとして、自然災害(人間の側からの視点)などの様々な現象を起こしています。何より、人間社会自体が良い場ではなく、人々が幸せになれない社会になっています。人々は自分の願望を叶えることばかりを考え、その結果、一人ひとりの個性を良い形で生かせていないのです。それは、価値の低い人々がつくる世界です。
自分が、自分が、という自己中心的な考えを捨て、どうしたら自分が存在することでこの世界が良くなっていくのかを考えてください。この世界が良くなって、どこを見ても「出会えて良かったね」「この時代を一緒に生きられて良かったね」と言い合えたら、そんなに素晴らしいことはないと思うのです。それを今、ここで生きていくことを決めた若い二人が、メンバー宣言を通して見せてくれました。
こういった話がされるということは、そのことをとても大事にしてこの場があるということです。これからの時代、この場は間違いなく、新しい時代を迎えるための指針となります。それは、木の花ファミリーで生きることを望むということではありません。地球人として、地球全体のことを考えた時、誰もがこのように生きるべきだとしたら、何も地球が木の花ファミリーになればいいとは言いませんが、やはり誰もがこの精神で生きるべきだと、僕は真面目にそう思うのです。それに「そうだね」と共鳴し、他にどんなにそのような人が少なくとも、その生き方を達成しようとする人々が現れてくることを願っているのです。

みんなが同じように同じ心で生きることはできないけれど、あなた流に自分の価値を高め、あなた流に地球が美しく優れた世界になるために貢献することはできます。そうすると、あなたの人生が価値あるものになります。やはり、生きるということは、価値を積み上げることで意味が生まれるのです。その意味を理解できる人が増えたら、こういった暮らしをして、このような姿勢で生きる人が増えることでしょう。そうすると宇宙は、地球をつくって良かった、それが目的だったんだよ、そこに人間を降ろして良かったな、人間にそういう役割をして欲しかったんだ、と、太陽も月も地球も、もっとたくさんの星々も、きっとみんな喜ぶのではないでしょうか。なぜなら、そういった宇宙のたくさんの存在に支えられて地球があり、そこに私たちは生かされているからです。

その目覚めの時代が近付いているからこそ、世界に今混乱が起きているのであり、だからこそこの暮らしが始まり、今も高い志のもとにその生活が進んでいるのだと思います。そこには何の駆け引きもありません。これ以外に、私たちが生きる目的がどこにあるだろうと思うのです。
古い世代の人々は、そういったことになかなか目覚めることができず、地球を汚す側になってきました。その延長線上を生きる若者たちは、心の真実を見失い、様々なものの依存症になって、自らの本当の生き方を見出せていません。そのような中で、今日、二人の若者がメンバー宣言をしました。それは奇跡が起きていると思うのです。しかし、奇跡は起きるべきだと思います。なぜなら、この命あふれる星、地球の存在自体が奇跡であり、既にあるその奇跡にふさわしい、素晴らしい人々がいるべきだと思うからです。

僕は、とても嬉しいです。どうもありがとう。

 


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